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【おとどけアート 小林大賀 × 西岡南小学校】1/25 <14>
1月25日(月)。

3学期の活動について、学校と相談した結果、

どんなことをやっていくのか説明会を開くことになり、

今日が、その説明会の当日となります。


土日に入る前には、子どもたちへあけましておめでとうのご挨拶と、

説明会の案内、12月中の活動を振り返るために写真を掲載した

「タイガー通信」を発行しました。

大賀さんにはこの土日を使って話す内容の準備を進めてもらっていましたよ。



今日の朝、なにやら少し大荷物。

今後の活動で使うもののうち、説明会で使うかもということで持ってきました。

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これは麻袋でしょうか。
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ほかにも毛皮だったりカーテンだったり、帽子(?)もありますね。

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大賀さんが早速被ってくれました。

大人の肩幅よりも大きいので、子どもが被ったらバランスとるのが難しそうです。



説明会は、中休みと昼休みの2回開催することにしました。

委員会の活動やクラスの用事もあり、来たいのに来られないという子が少しでも

関われるように。もちろん、今回の説明会に参加できなくとも、

これからの活動に関わることはできます。



中休み、人が多く集まる可能性も考慮して、

多目的室を使わせていただきました。
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中休み入ってすぐ、校内放送でも呼びかけしたこともあり、

これからどんなことやるんだろう、と興味を持った子たちがどんどんやってきます!

低学年の子たちが多かった印象。みんな来てくれてありがとう!


ある程度人数が集まった段階で、大賀さんがこれからやっていきたいことについて、

ときには画像も用いて伝えていきます。

映像を撮影していくことや、"おまつり"のシーンのための準備について。

お祭りに向けての準備は、どんなものが必要か、というところから

子どもたちと一緒に考えていきたいということで、

多くの子どもたちに話す情報としては、少し漠然としたものになってしまったかもしれませんが

ぼんやりとでも伝わってくれたのかな、と思います。

また、参考までに早速翌日からは、"おまつり"で着る衣装づくりを考えていることや、

"おまつり"で流したい楽曲の発表の行いました。

その楽曲は、ブラジルのボサノバ「マシュケナダ」。

なんでも大賀さんのお父さんから教えてもらった曲だそうですよ。



子どもたちの反応を見ながらの話をするのは、本当に難しく、

あっという間に終わりのチャイムが鳴ってしまいました。

昼休みも同じ内容で説明会を行うので、

すぐさまブラッシュアップして備えます。



給食の時間。3学期からは、大賀さんも給食を食べます。

といっても各教室で子どもたちと食べる、ということが感染症対策のためできず、

職員室の一角でいただきます。

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久しぶりの給食、お味はいかがだったでしょうか?




エネルギーチャージをしてお昼休みの説明会Part.2。
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中休みにも来てくれた子もいました。

全体への話を中休みの経験を活かしてさささっとして、

個別に話をしていく作戦です。
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今後は空き教室を中心に活動を行なっているから、よかったら来てみてね。

ということで無事に説明会を終えました。

大賀さん、お疲れさまでした。




放課後は、この日の活動の様子を見に来ていた、

おとどけアート実行委員会の事務局を担っている

会社AIS(アイス)プランニングの代表と作戦会議。
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昼休みが終わってから1,2時間ぐらいは白熱していた気がします。

自分の考えていることを自分の中で完結するのではなく、

誰かに話してみることで、考えがクリアになることがあるので、

「話をする」ということは可能なかぎり時間をかけていきたいものですね。



明日からは、いよいよ実際に手を動かすことが始まりそうです。

12月から活動は始まりましたが、

子どもたちと一緒に何かを作っていく、ということはほとんどなかったため、

やってみてどんなことがでてくるのかは、全くの未知数。

ひとつひとつ丁寧に拾っていきたいなと思います。


担当コーディネーター 杉本

# by sair_ais_programs | 2021-04-14 12:39 | おとどけ/西岡南/小林大賀 | Comments(0)
【おとどけアート 小林大賀 × 西岡南小学校】1/20 <13>

2021年1月20日(水)、年が明けました。



新型コロナウイルス感染症が猛威をふるう中の年越し。

政府からはリモート帰省の提案や、移動の自粛などの呼びかけられていました。



この冬休み中、大賀さんは自身が小学生のときに担任だった先生に

当時の自分の指導がどういったものだったのか、

当時と今の小学校の違う点などを聞くために訪問しに行ったりもして、

小学校で自分が何をすべきなのかを考えていたとのこと。

それは、西岡南小学校の子どもたちに何かをしてあげる、ということで

物事を考えるというより、自分自身のやりたいことを突き進んだほうが、

子どもたちにととって良いものになるはずだ、と大賀さんは話してしました。

これはいわば、生き様を見せる、ということでしょうか。


そうした上で大賀さんのやりたいことというのは、映像作品を作ること。

学校の風景を撮影したもの、自分が感じた要素など

様々なシーンを撮影していきたい、と学校と持ちかけてみるところから、

西岡南小学校での活動は再開します。




前置きが長くなってしまいましたが、

冬休み明け最初の登校日、この日は子どもたちとの交流はほとんどなく、

上記の大賀さんがやってみたいことを先生と相談する日となりました。


そうした結果、シーンの撮影ということを今後していくのであれば、

休み時間という限られた時間では説明しているだけで時間が

なくなってしまうため、あらかじめどんなことをしていくのか、

子どもたちを集めて話をする必要があると判断し、

大賀監督による説明会の開催に向け、準備が始まります。

【おとどけアート 小林大賀 × 西岡南小学校】1/20 <13>_a0062127_19510584.jpg
早速、控え室で今後の活動のスケジューリングです。

道具だったり、場所だったり、被写体だったり、

撮りたいシーンには前準備が必要なことがあります。

ただ、スケジュールに追われすぎて大事なことを見逃すのは本末転倒なので、

そうならないようにバランスを取っていくのは非常に難しいところ。

実際に試してみないとどれくらい時間がかかるのかも見えないという部分もあり、

1〜2時間は悩んでいたように思います。



ひとまずは、子どもたちへの説明会に向けた情報を整理し、

コーディネーターと作業の分担をしたところで今日は終了となりました。



また、これまでは体育館のステージとその前の廊下部分を使って活動を展開してきましたが、

3学期に始まるスキー学習に向けて、廊下部分にはスキー板が置かれることに(!?)

なので、2学期には使えなかった空き教室をこれから使わせていただけることになりました。

【おとどけアート 小林大賀 × 西岡南小学校】1/20 <13>_a0062127_11033283.jpg
今後はここを中心に上述の活動を行なっていきます!

改めて新年の活動もよろしくお願いいたします!


担当コーディネーター 杉本

# by sair_ais_programs | 2021-04-14 11:04 | おとどけ/西岡南/小林大賀 | Comments(0)
【おとどけアート 小林大賀 × 西岡南小学校】12/24 <12>
12月24日(木)。

2日間を開けて2学期の活動最終日となりました。

冬休み以降も通うことは先生方はもちろん、

活動しているところにきてくれる子どもには伝わっているものの、

児童全体に向けてお知らせはしていませんので、

まずはそのお知らせから。

【おとどけアート 小林大賀 × 西岡南小学校】12/24 <12>_a0062127_18550836.jpg
中休みは始まってすぐに放送しました。

校内放送もすっかり慣れた様子です。

冬休み明けにも通うことと、お正月を迎える子どもたちへ大賀さんから初夢を見たら

どんな夢だったか教えて欲しいな、と大賀さんから新たなお願いが。

"夢"について大賀さんがどんな風に捉えているか、

前回のビデオレターのなかでも触れていましたので、

気になった子どもがいたら休み時間に体育館前廊下に来てね、と呼びかけます。

さて、どれだけ反応があるでしょうかね。

放送を終えるとすぐに活動場所に戻ります。



2学期最後だからかもしれませんが、

低学年の子たちがやってきました。

早速、放送で話した初夢のお願いをしてみると、

来てくれていた低学年の子たちは、

「初夢」というものが何か知らないことが発覚!

年が明けて一番最初に見る夢のことで、

その夢の内容で、その年の運勢を占うという風習なのですが、

知らない子がほとんどだったことが驚きでした。

なかなか初夢自体の説明にも苦戦しながら、

夢の内容を覚えてたら教えてね、と新たな用紙を配布しました。

たしかに地域差などはあれど、これがジェネレーションギャップ、

というものでしょうか。



休み時間を終えると、大賀さん宛てに来ていた質問への回答を張り出したり、

大賀さんが普段つけているという"夢日記"を掲示しました。

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他の子がどんな質問をしているのか、そしてそれに大賀さんはどう答えるのか、

質問をしなくても見られるし、質問をしたら返してくれるんだ、という

ものとして認識されるといいですね。

そういったことをしながら、冬休み前の後片付けをしていると、

とある先生から、よかったら体育の時間を使ってゲームをするので

参加しませんか?とお誘いをいただきました!

こういったお誘いは願ってもないことなので、

ぜひ大賀さんにも参加していただきたいな、と半ば勝手にお誘いを受けました。

(大賀さんすみません)



ルールを聞くと、おにごっこのようですが、

直接のタッチが制限されているために腰につけたヒモを取り合う、という

いわゆるしっぽ取りゲームのようです。

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帽子の色で緑と白の2チームに分かれ、それぞれ体育館の両端の壁に体をつけて待ち、

先生の合図でよーいどん!

体育館で縦横無尽に子どもたちが走り回ります。

相手を追いかけていると思ったらいつの間にか自分のしっぽがとられていたり、

走るのが早そうな子には複数人で追いかけたりと、まさに弱肉強食の世界でした。

大賀さんのしっぽの位置は、子どもたちからは絶好の高さ、ということで、

常に何人かの子どもから狙われていました。

が、大賀さんは大人の腕のリーチを使って返り討ちにしたりと白熱の様子です。
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これを緑チーム、白チームお互いの1勝1敗で迎えた第3ゲーム。

なんと試合結果はまさかのドロー!ドラマチックなゲーム結果となりました!

息を整えながら大賀さんから一言子どもたちへ誘ってくれたお礼を伝えて授業が終わりました。

(先生、お声かけいただきありがとうございました!)

体育館からの帰り際は、このおにごっこの流れもあり、

何人もの子が足を止めて、掲示している活動風景の写真や、

大賀さんの夢日記を見ていきました。
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次の授業があるというのになかなか教室へ戻っていかない子には、声をかけたり。




明日から始まる冬休みを前に、

おとどけアートは、この日で一旦区切りとなるわけですが、

体育館のステージでの上映空間や、廊下に移動以外の要素を付与したり、

別な付加価値を見出すようなことはできたのではないかと思います。

大賀さんの子ども達や先生方とのやりとりを見ていても

これから何かできそうな素地が整ってきたように思います。

冬休みをまたぎ、どんな活動となっていくのか、引き続き乞うご期待です。


コーディネーター 杉本
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# by sair_ais_programs | 2021-04-07 19:18 | おとどけ/西岡南/小林大賀 | Comments(0)
【おとどけアート 新川小学校×下道基行】活動報告その(2)6年生の授業編
札幌市立新川小学校でのおとどけアート活動レポート第二弾。
アーティスト下道基之さんの作品展示をスタートした最中、新型コロナウィルス感染拡大の影響に伴って、年内の活動実施を見送ることに。
しかし、何かできることはないかと模索する中、6年生とリモートで授業ができないかというお話が浮上。
様々な職業について学ぶキャリア教育の授業に下道さんに講師として参加してもらうことになりました。
学校にはまだ外部にアクセスできるWifi環境が整備されていないため、ポケットWifi(というか携帯電話のテザリング)を準備し、パソコンで教室と直島のアトリエを繋ぐ作戦です。

6年生は3クラス。
1クラスずつ45分の授業を3回実施します。
パソコンと教室にあるモニターを接続して、準備オッケー。
さて、子ども達はどのような反応をするのでしょうか?

教室に入って来た子ども達は、ザワザワと物珍しそうにパソコンやモニターを気にしています。
コロナ禍でリモートワークが増えている昨今、世間的にはオンラインでの会議や対話が常態化しておりますが、6年生のほとんどの子が初めての体験とのこと。
さてさてどんな対話となるのでしょうか?

授業がスタートし、コーディネーターの私から本日の授業の主旨やおとどけアートの活動、実施中の作品展示のことなど簡単な前置きをして、下道さんをお呼びします。

下道さんの登場は、なんと屋外、そして車窓から。

【おとどけアート 新川小学校×下道基行】活動報告その(2)6年生の授業編_a0062127_12585418.jpg

「みんな、こんにちは!僕は今直島というところにいます!」
「え〜〜〜!?」
子ども達の反応も上々です。
その後も、車で移動しながら風景を見せていただき、みんなで直島をバーチャル観光。
下道さんは、自分が住む直島の景色を子ども達にまずは見せたかったんですね。


そして《瀬戸内「 」資料館》に到着。
ここからは、下道さんの普段の活動のルーツに関するお話から、普段制作している作品のお話を中心に、コロナの影響についてや、今回のおとどけアートについておはなしいただきました。

【おとどけアート 新川小学校×下道基行】活動報告その(2)6年生の授業編_a0062127_12585544.jpg

新川小学校に展示をしている《津波石》をはじめ、これまで発表して来た作品を画像を織り交ぜながら、いくつか紹介してもらいました。
戦時中日本各地に作られた戦闘機を隠しておく倉庫の今の風景や、義理のお母さんは毎朝入れてくれるお茶に毎回違う「蓋を」しているシリーズ、日曜画家だったおじいさんの絵画の小勇者を探して巡っていくシリーズなどなど。
下道さんが普段どのようなことに興味を持っていて、どのように制作をしているのか。
同じテーマの作品を何年もかけて作っていること、その為に様々な場所へ旅をして取材や記録をしていること。
そうしたアーティストの活動を初めて知った子ども達はとても驚いていました。
授業が終わっても、子ども達からの質問や、作品を見た感想や意見もたくさん飛び交いました。

【おとどけアート 新川小学校×下道基行】活動報告その(2)6年生の授業編_a0062127_12585460.jpg


「僕はいつも自分が気になる物事を主人公にして作品を作っているんだ。」
下道さんのお話には、もし新型コロナウィルス感染状況が収まり、新川小学校に行くことができたら、みんなの日常の中から、主人公になり得るものを発見してみたい!
そんなメッセージが込められていたのではないでしょうか。

【おとどけアート 新川小学校×下道基行】活動報告その(2)6年生の授業編_a0062127_12585581.jpg

リモートでの対話ではありましたが、下道さんの人柄に触れた子ども達は、きっと心待ちにしてくれることでしょう。
こうして無事にリモートでの授業は終了!
あとは、コロナが収まってくれることを祈るばかり!

、、、、、と、この時点ではきっと年が明ければなんとかなるのではないかと期待をしていたのですが、私たちは厳しい現実を突きつけられることになるのです。

次回は最終回。
6年生の授業をのぞいてみた編です。

お楽しみに!



# by sair_ais_programs | 2021-03-19 13:00 | おとどけ/新川小/下道基行 | Comments(0)
【おとどけアート 新川小学校×下道基行】活動報告その(1)アーティストの作品紹介編
2020年度は、COVID-19の感染拡大にはじまり、収束を見ない中で終わろうとしています。

このCOVID-19の感染拡大によって、今年度実施を予定していた活動の中で、唯一アーティストによる直接的な関わりが見送りとなったのが、札幌市立新川小学校での下道基行さんによる活動でした。

現在、香川県直島で暮らす下道さんを、この状況中で札幌に及びすべきかどうか、実行委員会、学校、そしてアーティスト本人との話し合いの中で、活動時期を調整しながら、実施のタイミングをうかがって来ました。しかしながら、第2波、第3波、緊急事態宣言の発令にともなって、年度内の実施を断念することになりました。

下道さんとの交流を心待ちにしていただいていた学校はもとより、アーティスト本人、我々運営者もとても残念でしたが、さまざまな制約を考慮した中での活動よりも、よりベストな状態で実施できる方が良いという判断により、来年度に活動を持ち越すことを決定しました。

しかしながら、何もしていなかったということではありません。
さまざまな模索と検討を経て、コロナ禍でもアーティストと学校の関わりを生み出すことはできるのではないかという一抹の可能性を信じて取り組んだものがあります。
本リポートでは、コロナ禍で新川小学校とアーティスト下道基之さん、そしてコーディネーターが取り組んだ活動について3回に分けて紹介します。

初回の今回は、アーティストの作品紹介編です。

と、その前に、実は私コーディネーター漆は、コロナの状況が一時的に落ち着きを見せていた秋口に下道さんがお住いの香川県直島にお邪魔しました。(この段階では活動が中止になることは決定していませんでした。)
11月に新川小学校での活動を実施する前に、下道さんが普段どのような環境で、どのようなことを考えて制作をしているのか、札幌で何を実施ていくかの相談も兼ねて、コーディネーターとして体感したかったのです。

飛行機、電車、船を乗り継ぎ直島へ。
まずは、下道さんが普段制作やお仕事をしているアトリエ訪問から。
下道さんが使用しているスペースは、《瀬戸内「 」資料館》という場所。

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下道さんはそこの館長として活動しているのだとか。
そこで、直島や瀬戸内海に関する様々な情報を集めて定期的に展示などのプログラムを行なっているとのことでした。ちなみに私がお邪魔した時期は、直島に関して掲載されている観光雑誌の展示が行われていました。

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なんとも可愛らしく素敵なスペース。
もともとはパチンコ屋さんだったとのことで、地元の方々にも親しまれた場所だったことがよくわかります。
棚には、寄贈されたものから、下道さんが独自に集めたさまざま直島に関する資料がぎっしり!こうしたデータの集積の上で、展示のアイディアも生まれてくるのでしょうか。
下道さん個人のアーティストとしての活動のとは別な一面も垣間見ることができました。

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アトリエ訪問の後は、下道さんと札幌の小学校でどんなことができそうか、意見交換をしながらの島めぐり。
北海道から遠く離れた西の島の空気を感じながら、北国のことを考える。
なんとも不思議な時間でした。
そして、様々なアイディアを共有しながら、活動の意義やねらい、活動を実施する上で大事にして生きたいポイントなどお話をすることができました。


さて、こうした貴重な機会を経て、初めに仕掛けたのが、新川小学校での作品紹介でした。
学校に訪問する前に、作品展示を行うことに若干の迷いがあったものの、実際にアーティストがやって来る前に、遠く離れた四国に住むアーティスト下道基之とはどのような人物なのか。子ども達や先生に、言葉や文章だけでなく作品を通じて知ってもらおうと考えたわけです。

11月に入りいよいよ展示スタート。
会場は、3階の特別教室。
展示した作品は下道さんの代表作でもある《津波石#04》《津波石#05》の二つの作品。
津波によって流されて来た巨石を定点で観測・撮影した映像作品です。
合わせて、下道さんの写真集や、下道さんの作品が掲載されている雑誌などの資料も設置。

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派手な演出や予告をせず、或る日突然不思議な映像作品が小学校に現れた展示室。
覗き込む子ども達は戸惑いを隠せません。
「これ何?」「石?」「どういうこと?」

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休み時間になるとポツリポツリ子ども達が展示室にやって来て、首を傾げながらも映像を見たり、資料に目を通したりしています。
謎は深まるばかりです。

この謎の空間と作品について解き明かされるのは11月になってから。
現場を預かるコーディネーターとしても特別な説明や解説は極力控えながら、ご本人登場で、子ども達や先生がどのような反応を示すのか、そして下道さんとどのような対話が生まれるのかとても楽しみにしていました。


・・・ところが。
10月末からCOVID-19の感染者数が増加。
札幌市内はもとより、全国各地で状況が悪化。

果たしてこの状況でまともな活動ができるのか、、、。
様々な協議の結果、私たちは11月の活動実施を見送り、12月に改めて実施を模索することを決断しました。
もちろん12月に実施できる保証はどこにもありませんでしたが、一旦引き延ばすことで少しでも実施の可能性を残しておきたかったのです。

こうして、下道さんの作品展示はCOVID-19感染拡大によって想定より長く小学校に展示されることとなりました。

さて、次回は「リモート授業編」をお送りいたします。
COVID-19と戦う我れの苦闘をぜひお楽しみに!



■アーティスト紹介

下道基行/SHITAMICHI motoyuki(写真家/岡山県)

1978年岡山県生まれ。2001年武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業。2003年東京綜合写真専門学校研究科中退。大学卒業後4年間、時間をみつけては日本全国を旅し、2005年日本全国に残る 軍事遺構 の現状を調査撮影した『戦争のかたち』をリトルモアより出版。その後、自らの祖父の遺した絵画を追って旅したシリーズ『日曜画家/Sunday Painter』を展示と手製本の写真集で発表。その他、2004年より日本全国で放置されている軍事遺構を一時期だけスクウォット/再利用/イベントを起こしながらそれを記録していくプロ ジェクト「Re-Fort PROJECT」。2006年より日本の国境線の外側を旅し、日本植民地時代の遺構の現状を調査する『(torii)』、最近では用水路に架けられた木の板やブロックで出来た”橋のようなもの”を撮り集める『bridge』など。
幼い頃、近所の崖に貝塚を堀に出かけたり古墳に関心を持ち、考古学者になることを憧れていた。現在では、写真や文章を表現手段に、モノ/コトの残り方/消え方、それらを内包する風景の在り方など、目の前に広がる風景に興味を持ち、旅やフィールドワークをベースに、表現を続けている。

下道基行HP:http://m-shitamichi.com/


# by sair_ais_programs | 2021-03-12 15:42 | おとどけ/新川小/下道基行 | Comments(0)



小学校にアーティストが滞在し子ども達と交流する事業
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