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事業概要
アーティスト・イン・スクール
「転校生はアーティスト!」について

近年、こどもたちが通う学校に、特別授業、ワークショップなどでアーティスト(芸術家)が、コーディネーターから派遣され、講師として学校に迎えられこどもたちと交流する機会が全国的に増えています。
この企画は、アーティストが学校の余裕教室を一時的にアトリエとして使用し、こどもたちと交流を計る目的で実施されます。

●ゆっくりと出会う
従来の鑑賞型事業では、限られた時間内での実施のため紹介することが難しかった側面ですが、コミュニケーションの方法、きっかけづくりとして「アート」が大きな機能を果たします。「アーティストってなにしてるの?」という企画は、こどもたちの日常時間に寄り添いながら、イベントでは作り出せない時間のリズムで「アート」を紹介し、相互理解をすすめるためにゆったりとデザインされています。

●アーティストは講師ではない
アートがコミュニケーションを促進するという機能を持つので、アーティストとこどもたちが直接出会い、お互いの顔を見つめ、話が出来る環境をつくります。講師と聴講生、観客という立場を置かず、こどもたちの過ごす学校の中に、「短期間通う不思議なおとな」という位置づけで、アーティストを学校に派遣することを目的にしています。

●教室がアトリエに変身
アーティストには仕事場として「アトリエ=スタジオ」が必要です。
アーティストはこのアトリエで仕事をしながら、こどもたちの関心に任せてこどもたちと付き合います。アトリエは学校の余裕教室、または共有のスペース、交流時間は、授業の合間の休憩時間、放課後など学校の空間とスケジュールのすきまを使う事業です。

●異文化との出会い
日頃見慣れないおとなであるアーティストとの出会いは、こどもたちにとって異文化交流でもあります。この企画では、必ず受け入れ小学校と別の地域で活動しているアーティストを派遣します。異なる環境で暮らすアーティストに、こどもたちは自分たちの町と小学校を案内します。アーティストは異邦人としてこどもたちの地域で暮らし、お互いの間にある大きな違い、小さな違いについて考え相互理解を深めるようつとめます。

●マイペース
出会ってすぐにだれとでも仲良くなれるこどももいます、興味はあるけど近づけないこどももいます。無理をせず、自然の流れに添い交流をすることを優先します。アーティストの滞在中に一言も話すことができないこどもがいても構いません。話さなくてもこっそり観察している場合もあります。アーティストの滞在について、すぐに忘れてしまっても数年後に思い出すこともあるかもしれません。成果を求めるものではなく、滞在プロセスを大切にプログラム運営を行います。

●カスタマイズ
アーティストは、滞在期間を展覧会のためや発表という目的のためにつかうのではありません。こどもたちとアーティストの双方にみのりのある経験となるためのプログラムをつくります。アトリエを使うアーティストと受け入れ校の組み合わせによってプログラム内容を決めていきます。アーティストから滞在プランを提案、この提案をもとに話し合いを始め、意見交換をしながらプログラム内容が決まります。

●小学校とアートをつなぐコーディネータ
アーティストの滞在中は、コーディネータが同行して、アーティストとこどもたちの出会いのきっかけづくりを配慮します。事前の打ち合わせ段階で、受け入れ校の日常をリサーチ、どのような方法で、アーティストが自己紹介する機会をつくるのか適切か?など、その学校でのベストな交流方法について先生方と相談して決めます。

●冬の過ごし方
実際、アーティストを迎え入れてくださる小学校が決まったら、次にお願いしたいのが、受け入れ時期の決定となります。春から夏にかけて北海道はとても活発な時期、こどもたちは動きたくてしょうがない時期ではないでしょうか?家族とのキャンプや野外でのイベントも多い夏は活動期です。半年間、雪とともに過ごす冬の時期に、こどもたちに新鮮な体験をしてほしい、「アーティストってなにしてるの?」は、よその地域からやってくるアーティストといっしょに冬の新鮮さ、美しさを共有することで、動きの少なくなった季節に、しっかり感じたり考えたりという感性と思考のトレーニングに最適だと考えています。


●問い合わせ・企画担当:特定非営利活動法人S-AIR/エスエア 
北海道札幌市豊平区豊平1条12丁目1‐12 〒062-0901
インタークロス・クリエイティブ・センター(ICC)-401 
TEL:011‐820-6056 FAX:011‐820-6057 

○アーティスト・イン・レジデンスとS-AIR/エスエア 
ヨーロッパを起源に400年ほど前から始まった、芸術家を支援するプログラムです。芸術家に一定期間、住居と制作場所を提供する芸術家のための奨学金制度に近い内容のシステムで、現在でもヨーロッパ、アメリカの欧米諸国、日本では近年多くの地方自治体が事業実施をしています。
参考 HYPERLINK "http://www.jpf.go.jp/air/index_j.html"http://www.jpf.go.jp/air/index_j.html (国際交流基金)

S-AIRは、1999年度より文化庁などの補助金を受けて北海道で事業開始しました。2004年度までの6年間で17カ国39名の日本国内外の芸術家を平均3ヶ月札幌市に滞在させています。活動の詳細はHPをご覧ください。
http://www.s-air.org 代表:柴田 尚
by sair_ais_programs | 2005-10-05 15:10 | 事業概要 | Comments(0)
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小学校にアーティストが滞在し子ども達と交流する事業
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