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給食後、少しの昼休みの間に、再びちょとくの受付や簡単な会議をした後、迷路つくりにとりかかる。
放課後ある程度完成した迷路にとくいのブースをつくるべく子供達が限られた時間の中作業しにくる。
水泳と、バスケとファッションショーのランウェイのブースつくりがすすむ。

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モデルリーダーのたみこさんは、歩き方から一線を画している。
ファッションリーダーのいちこさんは、半透明のゴミ袋をつかって衣装をつくるという。
もうひとりのモデルのもみじさんは、ファッション部屋が狭いからとなかなか仲間にいれてもらえない。
ねばり勝ちしてなんとか仲間入る。入ったと思ったが…
放課後ちらっと6年生がはじめて、ここはなんの場所なんですか?と覗きに来る。
深澤孝史「とくいの銀行西岡支店営業日誌 4日目・12月9日」より
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少しずつ、部屋の中に子ども達の「遊び」が形になってゆく。
ランウェイを作るグループのやり取りを見ていると、
遊びに「入れる」「入れない」といった、遊びを考えた人間による
選別(仲間外れ)が起きていた。
この場合、着替える場所が狭い(確かに狭いのだが)という理由であったが、
実際にはそれはグループに入れないための言い訳だから、何でもいいのだ。
とにかく、他人を入れたくない、というのが本心であろう。
この「遊び」という空間を他者には踏みにじられたくないのか、
自分がコントロールできる範囲のものにしたいのか、
占有欲というものなのか、不特定多数の関与を拒む、
という状況が
この、限りなく不特定多数を受け入れる「とくいの銀行」の中に生まれているのは
何とも面白い。
そして、この状況に対して深澤頭取は、
「仲間外れをやめろ」いう判断をするのではなく、
まずはその理由や状況を見ている/観察しているようであった。
仲間外れは良くない、というのは一般常識だと思う。
ただ、その理由は何か?というと、多分出てくる答えは人によって違うはずだ。
ならば、「仲間外れは良くない」理由が重要なはずである。
そもそもの理由や意味を理解せずに、
行動だけを規制してゆくのは納得ができない。
何故?を抱え込んだまま、盲目的に従うのは思考を放棄しているに過ぎない。
まずはこの場面において、自然に発生した子ども達の判断に対し
こちらも思考を並走させるということが大事なのである。
正直、これは子ども達の反応に限ったことではなく、
世の中のひとつひとつの状況においても同じ姿勢であるべきだと思う。
少し長くなったが、そんなことが見えてきた一日であった。
つづく