ということでね、12月19日。
ついに茶室完成です。名前は「キラリ庵」。
最初は「ひばり庵」にしようか迷っていたのですが、
それでは早速中に入って見ましょう。
おおおっ!
おおおおおおおっ!!
今までとは違って、何か荘厳な感じもします。本当に、空間が一変した瞬間ですね。
子ども達が描いた賑やかな色使いの壁が、すごくなじんでいます。
上ノさんの竹ひごあみあみの作品によってぐっと、締まりましたね。
みんな、自分が作った作品を受け取り、そして和室で美味しい緑茶を頂いて行きましたよ。
(こちらはお母さんからもらった誕生日プレゼント、手作り&よく見ると茶碗を持ってます!)
これまで、開かずの扉、のような部屋が上ノさんがやって来ることによって、
いつの間にか子どもたちや保護者、時には先生方の集いの場、憩いの場になっていました。
子ども達にとっては、新しい遊びの空間となり、
親御さんにとっては、小学校に寄るきっかけの場所になっていたり、
先生方にとっては、多忙な日々から一瞬解放されるような場所になっていたような気がします。
我々の人生はいつの間にか毎日が「やらなければならないこと」に埋め尽くされていて、
息つく暇もなく、朝布団から出て眠りに着くまでの間、ひたすら走り続けているような気がします。
でも、走って走って走って走って、人生最後までスピード落とさずに走りきるのは無理です。
必ずどこかで、立ち止まったり、休んだり、ぼんやりしたり、日常から解放される瞬間が必要です。
人生には無駄に思えるような「余白」や「遊び」がないと、詰まった瞬間すべてが壊れてしまうのです。
これは、何にでもいえるような気がします。
(茶室完成&1日目終了でぐったりしているコーディネーターと上ノさんの図)
今回の活動は、上ノさんというアーティストが小学校にやってきて、アトリエを持ち制作活動を行う、
というシンプルなものです。
何の為に?という問いがよく投げかけられるのですが、その答えは関わる人によって変わってきます。
不特定多数に同じ効用が得られる活動ではありません。
アーティストが何かを与える、という一方通行の活動ではないですから。
勝手にやってきて、勝手に休んだり話をしたり遊んだり邪魔して来たり、
関わり方は違うけれども、それぞれが何かを満たして帰ってゆきます。
そんな風にこの場所や上ノさんや僕らに対して、各自が各自の向き合い方をして、
そこで得るものがひとりひとり違う、それが本当の関わり合いであり、
そういった場所を生み出すというのがこの活動のすべてだと思うのです。
といった感じで、本日無事終了。
20日、21日は茶室で子ども達を迎え入れます。
つづきます
コーディネーター/小林亮太郎