11月
28日(火)
有明小学校でのおとどけアートも残り4日。
15分の休み時間では毎回10人弱が参加してきました。
そうした中、他のやりたい子にもチャンスをあげたいという先生からの提案を受けた東海林さん。
急遽授業時間にクラスごと全校児童97人と絵を描くことになりました。
28日の今日は、1年生、4年生、6年生のクラスと活動します。
準備を整え待っていると子どもたちが体育館に入ってきました。
「白い紙!いえーーーい!!」
白いまっさらな紙をみて、テンションを上げて飛び込んでくる男子たちや、
「こんにちは、よろしくお願いします。」
と丁寧に挨拶をして入ってくる高学年の女子。
2列に並んでやってくるクラスもあれば、ばらばらと集合してくるクラスもあり先生それぞれの向き合い方やクラスの特徴が現れます。
クラス全員が揃ったところでやることを説明します。
これまでやってきたこと、
「手足に絵の具をつけて紙の上を動き回り絵を描く」。
これに東海林さんは一つだけお願いを加えました。
「動きをリレーしていく。動きや線の終わりを次の人に繋いでいくように意識してみてほしいんだ。アイコンタクトでもいいし、声をかけてもいいから。」
まずは新しいお願いのシュミレーション、絵の具はつけず自分の動いた後に色がつくことをイメージしながら動いてみます。
足から次の人の手へ。
自分はどんな動きをしようか考えます。
そして本番。
手足に絵の具をつけ…
自分の動きたいように動く子がいれば、
一手一手つぎはどこに動こうか、手か足かと慎重に考える子もいます。
手でスタンプを押したり、塗りつぶしてみたりする子。
紙を見て、しゃがみこむ子、這い回る子。
紙にから少し離れて動く、そして後から自分の軌跡を眺める子。
空手の型や、バレエのターン。
友だちの動きに歓声があがったりも。
順番を待っている子は人の動きや色の軌跡をみて、じゃあ自分はどんな動きをしようかなと考えます。
「動きを考える。」
それは休み時間ではできなかったじっくりと向き合うこと。
いままで東海林さんと子どもたちが学校という場で築いた関係があって、それを見てきた先生からの提案があってできたことです。
子どもたちが教室に戻り、静けさが戻ったとき、出来上がった絵を見ながら、すっと踊りだす東海林さん。
みんなの軌跡をなぞっているのでしょうか。
有明小学校での活動が始まる前の打ち合わせの時、東海林さんから「ダンスを考えるときは星座を作るかんじ」と言っていたことを思い出しました。
自分のまわりにいくつもの点(星)があって、その点と点を線で繋いでいくようになぞる。それが動きになり踊りになっていくイメージだと。
この時「今、子どもたちがしていることはその逆を辿っていくような体験なのだ」とこの活動で何が起きているのかふっと腑に落ちました。
平面の紙の上だけれど、動きその軌跡が色の線や点になって見えてくるような。
踊りを作るということは、平面ではなくその点や線を空間の中に立ち上げていくことなのかもしれません。
怒涛の3時間、少し方法を見直して明日は2年生、3年生、5年生と描きます。