11月24日(金)
4日目
前回、「絵を描くことがメインではない」ことを東海林さんとコーディネーターとで話し合いました。
絵は動きによってできた”副産物”であって、この活動で作りたい作品のメインではないのです。
ということで今日は”一対一”でやってみます。
今日も特殊な時間割で昼休みがない日、中休みの一発勝負です。
今日は1年生がたくさんやってきました。
着替え終わった一人目の男の子が絵の具をつけ、真っ白な紙の上にそっと足を置きます。
みんな最初に手足につけた絵の具が、自分の後に残ることに「わぁ」と驚きます。
そしてペタペタと動きはじめます。
その横に寄り添うように東海林さん。
東海林さんが何か踊るように動くと、真似をしだしたり。
こどもが何か動きをすると「お、良いね」「今のは何の動きだろう?」と言って東海林さんが真似仕返したり。
はじめ紙の方を見ていた子の視線が東海林さんに向きます。
紙の上でこどもと東海林さんが交差し、お互いを意識して動く様子はまるで踊っているようで、これまでとは明らかな変化が起こりました。
色の線も変化して、動きの流れが見えます。
放課後。
”未来”のアンケートを並べ眺めていると、面談待ちの子たちが覗きにきました。
こどもたちが思い思いに描いた未来のイメージ。
ともだちがどんなものを書いているのか気になるのかじっくりと見ています。
子どもたちの会話に耳を傾けながら、東海林さんも一つ一つを眺めます。
ロボットのいる未来
海の中に新鮮か魚料理を出す居酒屋がある未来
バス停でバスを待つ未来
世界中に友達を作りたい未来
サックスプレイヤーになってソロで演奏する未来
地球が壊れる未来
一本の木からいろんなフルーツが生る未来
宇宙からエイリアンがやってくる未来
東海林さんからの問いかけはただ”未来”についてイメージすること。
絵でも言葉でもどんな形でも良いから教えて欲しいというもの。
あまりにもざっくりとした問いかけに、こどもたちはきっと自分なりに解釈をして答えてくれたのでしょうか。あるいは描きたいものを書いただけなのかもしれません。
それでもこの時”未来”って何だろうと一瞬でも考えたことでしょう。
15分という休み時間。あっという間に感じられる時間も思いっきり遊ぶ子どもたち。1分たりとも無駄にしないぞという勢いで体育館に走り込んでくる彼らにとって未来はどれくらいの大きさに感じられるのでしょうか。
東海林さん。このイメージから踊りを作っていくのですが、さてどんな踊りになるのでしょうか。続く!