活動2日目 12月7日
通帳の発行が始まります。
表紙は無地で、自分のとくいを絵で描いてもらい完成するタイプです。
子ども達は自分の通帳を作ってもらえることが楽しいようです。
この空間で、「ちょとく」と「通帳発行」が同時に行われ、
たくさんの子どもたちが同時に頭取(深澤さん)に話しかけます。
後にこの状況を振り返り、
「これで一対一対応の活動ができるのか不安になる」 といった感想を深澤さんは述べていました。
世の中には様々なイベントや活動があって、
その評価基準として参加人数という数字があります。
せっかく準備したり企画したのだから、たくさんの人に来てもらいたい、
そう思うのは当然ですし、
活動実施の効果を人数という客観的な反応で図るのは必然です。
しかしながら、
この「おとどけアート」という活動を2008年から10年弱続けてきて、
様々な小学校や子ども達に出会い、色々な経験を積んでゆくと、
「どれだけ多くの人たちに伝えることができるか」という、
目標達成のために、後回しになりがちなことに気付きます。
それは、なんだと思いますか?
それは、深澤さんの感想に出てきた、「一対一」の関係性です。
こんな風に子ども達が10人、20人とやってくると、
ひとりひとりの言葉に耳を傾けているだけど、休み時間が終わってしまいます。
でも、自分の言葉を聞いてもらい、その反応を待とうとすると、
休み時間の40分間(中休み・昼休み)だけでは圧倒的に時間が足りないのです。
だから、つい何かを進めようとすると、個人の意見はさておいて
みんなこれやってくれー、となりがちなのです。
今回の深澤さんの活動「とくいの銀行」は
ちょとくによってひとりひとりの個性が現れ、
引き出しによってその個性が出会い共有される活動です。
押し寄せてくる人波に不安を感じた頭取。
これから、どんな風に子ども達に揉まれ、活動を進めてゆくのか。
ぜひご覧ください。
(活動は2016年12月16日に終了しています)
つづく