さて、授業は後半へ
廊下に並んでいる子ども達。
2人1組で、1人がアイマスクをしてもう一人が耳栓をしている状態。
見えない人と聞こえない人が手をつなぎ、
廊下をぐるっと一周してきます。
一週してくると、今度は役割を変えてもう一週します。
歩いている時には、
ただただ黙って歩いて来てねと、お願いしました。
さて、この廊下を2週することで
一体どんなことがあり、
彼らはどんな事を感じてきたのでしょう。
クラスに戻って質問をしてみると、
「給食の臭いがしてきて、お腹すいた」とか、
「陽射しの暖かさが印象的だった」といった、意見がいろいろ出ました。
一つ、感覚を遮断すると、
それ以外の感覚から色々な情報が入ってくるようですね。
目に依存しがちな現代ですが、
人間には五感があって、そのどれもがしっかりと情報を受け止めている。
目の見えない人は、見えている人以上に
耳の聞こえない人は、耳の聞こえている人以上に、
別の感覚を研ぎ澄まし世界を感じているのかもしれません。
そうだとすると、
障がいを持った人たちが向き合っている世界というのは、
もしかすると、
健常者には気付かないもっと豊かな世界に触れているのかもしれません。
得ることで失う、失うことで得る、というのが
世の中色々あるんだと思います。
45分間の授業の中に、考えさせられることがたくさんありました。
つづく