9月3日、はじまります。
「今日はリズムまで戻る」と永田さん
二日間の活動の中で、「少しわかってきた」と言います。
その真意は十分にわからなかったけど、ひとまずここで共有できたことは、
年齢が高めの子たちは、雑多な音には我慢できずに耳を塞いでいることが多い
年齢が低めの子たちは、むしろその雑多さを増幅させていく
大人は、雑多さを冷静に聴きなおすことができるんじゃないか ってことです。
この現場では常に変わっていく状況の中で、考えることが同時進行で行われています。
このブログではそういう部分も、経験にできる限り近い言葉で紹介できればと思います。
中休みに向けて、打楽器の練習。
大太鼓、ドラムス、コンガ、ボンゴをセッティング。
やるのは2パターンの簡単なリズムです。
パターン①は「タ!タ!タ! タン!」
パターン②は「タン!タン!タン!タン!」
(この音楽経験ゼロの渾身のカタカナで表すリズムやメロディは伝わっているのでしょうか)
この基本2パターンをかわるがわる演奏しながら、各々違うリズムを混ぜてみたりしていきます。
「これはお手本みたいなものですか?」と教務の武田先生
「みたいなもんですね。ルールがあってそこから少し違うことをやってみたり、遊びを作っていけるから」と永田さん
「演奏していく中で、ドラムスをばらしたりして、子どもや先生に叩くのを譲っていきなさい」と永田さんからの指示がありました。了解しました!
その場に居合わせる人たちがどんなふうにこのリズムに反応して、どんなふうに状況を作り上げていくのか
さて、中休み、音楽室。
言葉はなし。スタッフと永田さんでさっそく叩き始めます。
その様子を目撃する、子どもたち。ドンドンと足を鳴らしたり、他の打楽器を持ってきたりして便乗します。
基本のリズムを守る子もいれば、もうめちゃくちゃな子もいれば、永田さんが「ん、どこから鳴ってるんだ」と気になるリズムを意図せずに叩く子もいます。たぶん我慢できずに音楽室を出て行った子もいたかと思います。
身体がグネグネ、トントンと動きます。
中休みの間ずっと続けました。
チャイムがなり帰っていく子どもたち、ここでもまたなんの言葉もありません。
子どもがいなくなった静けさの中、スタッフと武田先生と感想を言い合います。
次は、これを基本に音楽室を出ることにしました。「事故」を起こしにいくとのこと。
給食。(写真なし)
もう、昼休み。
さっきのリズムを叩きながら1階から3階までぐるぐると歩き、最終的には3階にある中庭に面したテラスのような屋上で演奏することにしました。こういう場所がある学校は珍しいです。教頭先生自慢のスペースです。
手持ちの楽器に持ち替えて、いざ。
「なんだなんだなんだ」と子どもも先生もついてきます。
「タ! タ! タ! タン!」というリズムといい、祭りで練り歩く行列のようでもあります。
3階のテラスに到着。
永田さんとスタッフだけが外に出て、セッティング済みの楽器に途切れなく移行。
「ひとまずは子どもをテラスに出さないで我々だけでやってみる」という永田さんのアイデアでした。
窓越しに眺める。子どもたちはいきなり観客になりました。でも身体を動かしたり、床をドンドンしたり、音楽ホールにいたら怒られる観客がけっこういます。
昼休み、終わり。
なかなかの疲労感です。
テラスで演奏が行われていたのと同時刻、1年生の教室では机をたたきまくる狂乱が起こっていたそうです。
担任の先生が教えてくれました。
(担任の先生撮影)
星置東小学校の校舎の形は「ロの字型」です。真ん中が中庭になっています。
テラスでの音が届いていたんですね。
意図とは別に「知らないところでつながって何かが起きることがこれまでも多かった」と永田さん。
たまたま知ることができました。
1年生の教室に聴こえてきた音はどんなだったんでしょうか。
誰も全体の状況を知りえません。知っているのは自分に聴こえる状況であって、自分もまた音の発信源でした。このブログも、そのひとつの視点から切り取られています。
まだまだ他にも、音を通して知らないところで何かが起きていそうです。
6年生社会科の授業に参加。
つづく