おとどけアート「北陽ミ術館」 最後の活動報告です。

4ヶ月にわたって行われたこの活動。
週に1回アーティストが小学校にやってくる、そんな北陽小学校の日常。
アーティストの加賀城さん曰く
「とにかく、色々できるんじゃないか、って思って広げ過ぎたよね。」
最終的に作品数は333+α
そのすべてを加賀城さんが写真を撮りに現場に向かい、
そのすべてに集められたタイトル&ストーリーに目を通してきました。

ほんと、集まったアイディアは広辞苑数冊分の厚さ。

熱中する子ども以上に、夢中になる仕掛け人。
途中から必死になってましたけどね。
子どもたちがどんな時に夢中になるのか。
子ども達がなぜ夢中になるのか。
こうやって子どもたちを見ていると、よく考えます。
自分達だって昔は子供だったはずで、
きっと大人にはわからないことに、ただひたすら夢中になっていたはず。
この活動をしていると、よく聞く言葉があります。
「子どもって感性や想像力が豊かだからね。」

んん・・・多分、そうじゃない。
感性や想像力ってのは、大人や子供は関係なくある人はあるし、ない人にはない。
1年生でも石頭の子はよくいる。

それで色々と考えてみたんですが、そういった想像力や感性とは
生まれつき持っている「才能」と
それを磨き輝かせる「環境」によって形づいてゆくんじゃないかと。
この活動を通じて、子ども達に「才能」を与えることはできません。
しかしながら、子どもの中にある「芽」を育てる「環境」は作ることができるかもしれない。

子ども達は日々、家庭や小学校の中で様々なことを学び日々成長してゆきます。
その中に、「おとどけアート」が入ってゆくことの意義とはなんなのか?
おとどけアートが「もたらす」ものとはなんなのか?

それはきっと、「時間」なんだと思います。
コーヒーを飲んだり、寝そべっていたり、ぼんやりしている時のような
そんな些細な一瞬や、だれにも制限されないような、自分だけの時間。
そうかもしれない。
この活動をしている自分だって、普段は仕事に追われているのだから。
きっと、大人になって失うのは、感性でも創造性でもなく、
それを発揮する「時間」なんじゃないでしょうか。
そして、それは子どもにも同じことが言えるのではないでしょうか。

今の子どもたちはとにかく時間が無いように思えます。
日々スケジュールの中に身を置いているような気がします。
塾や通い事、そして空いた時間はゲームやテレビ。
なんか、機能的な時間の使い方ばかりで、無駄な時間が足りないような気がします。
このおとどけアートが生み出すのは、
アーティストによる刺激や、感動や、面白さ・・・ということではなく、
そういった一つ一つの要素を俯瞰してみた時に、
それらを感じたり、思ったり、考えさせられるような、
そんな「自由な時間」なんじゃないでしょうか。

加賀城さんと共に時間を共有して、
見えないようなことが、見えてきたり。
気付かなかったことが、気付いたり。
できなかったことができたり。
そんな、時間や空間を生み出すことが、この「おとどけアート」であり、
その意義なんではないでしょうか。
おわり
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「北陽ミ術館」(8月20日~12月12日)
主催: おとどけアート実行委員会
参加アーティスト: 加賀城匡貴(kagajo masaki)
後援:札幌市、札幌市教育委員会
助成:地域づくり総合交付金、公益財団法人 福武財団
* 当事業は札幌市「第三次札幌新まちづくり計画」として実施します。